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東京、埼玉、神奈川、長野、新潟、大阪、福岡から黒姫駅に集まった受講生総勢15名は、車で一路アファンの森へ。森の入り口にあるゲストハウスの前に集合しました。
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森の視察開始
プログラムの最初は森の視察。様々な森林環境を持つアファンの森で、森を見る目を養う「森を学ぶ」プログラムです。今回の講師は、いつもお世話になっている石川先生と、「アファンの森の守り人」森の達人松木さんです。
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まず、まったく手入れをされていない区域から森に入っていきます。そこは藪の状態で、木の枝やツルをかき分けながら進みました。春も浅く、葉が少ないので明るいですが、もう少し葉が茂ってくると、きっと真っ暗な森になってしまいますね。
今回のフィールド講座では、森を理解するためのきっかけとして参加者の皆さんに宿題を出しました。 「ある森の管理をあなたが任されたらどんな森にしたいですか?その森の100年後の理想の姿を考えてください」というものです。
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視察の途中の雑木林の中で、各自の「100年後の森の姿」を発表しました。「四季を感じられる森にしたい」「一切手を入れずに原生林にしたい」「生産性の高い森にしたい」と様々な森の姿がありました。これらが2日間の講座を通して学ぶことにより、どのように変化していくかが楽しみです。
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森の達人松木さんは、枯れ枝を見ればその枝がどのようにして枯れたかが分かってしまいます。おもむろに落ちている枝を拾って「これは3年前に枯れました。自然死です。樹種は・・・」と次から次へと読み解いてしまいます。これには受講生もびっくりでした。それだけでなく、根っこを見るだけでも樹種がわかってしまいます。松木さん曰く、「葉や花を見なくちゃ何の木か分からないようではだめ。冬には葉は落ちちゃうからね。樹皮や根を見たり・・。それから、どんな動物の役に立っているか。すべて分かっていないとだめなんだ」と。
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視察再開。アファンの森の境界には農業用水路があり、水路脇にはニリンソウ、リュウキンカなどたくさんの花が咲いていました。水路をはさんだ反対側はスギの植林された国有林です。ほとんど管理されずに痩せて無残なスギ林が広がっており、今年の大雪のせいでしょうか、倒れている木もたくさん見られました。
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アファンの森には様々なタイプの土壌があります。雑木林の下には豊かな「適潤性褐色森林土」、この森で代表的な「弱湿性黒色土」、谷間には「泥炭土」など、今回は4つのタイプの土壌断面を観察しました。土壌や水分条件などによって、そこに生育する植物相に違いが出ることが良く分かりました。
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何十年も放置された森は下草やツルがはびこり、足を踏み入れることさえ難しくなっています。二次林は放置するとこうなる、という手本のようです。それに対して、手を入れ、管理された森は木々の間隔が適度で、明るく、木ものびのび育っているようです。原生林には手をつけてはいけません。でも、一度人間が手を入れた森は、しっかり管理してあげなければならないのですね。でも、藪を好む生き物もたくさんいますので、そんな生き物のためには藪も少しは残しておいてあげなければなりません。
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様々な環境を視察して、「森の視察」は終了です。最後に森の入り口にある通称「松木小屋」におじゃますると、松木さんがウリハダカエデの木からとった貴重なシロップを振舞ってくれました。とっても美味しかったです。
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夜の講義
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夜の講義は、今日1日の解説と2日目の植生調査実習の説明、アファンの森についての説明を行いました。また、受講生には森の視察を終えて感じたことなどを発表していただき、みんなでディスカッションを行いました。講義終了後は、懇親会で意見交換をしてフィールド講座第1日目は終了です。
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第2日目スタート
今日は朝からとても良い天気になりました。朝の明るい日差しを浴びながら2日目の講座スタートです。
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はじめに、松木さんがアファンの森の中で一番好きだという森を見学しました。この森は、高木、亜高木、低木、草本等さまざまな植物がバランスよく生育し、理想的な森の姿をしているとのことです。
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植生調査実習
20m四方の調査区を設定し、さらに縦横2mのメッシュに区切って調査を行いました。今回は調査区内に生育する高木・亜高木についての林相調査です。宿題の「ある森」とは実はこの調査区の森でした。
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2人1組で調査を行いました。まず樹種を調べ、胸高(胸の高さ、約1.2m地点)の幹周を測定して調査票に記入していきます。
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次に樹高を測定して、最後に樹冠投影図を記入していきます。こうして調査をしてみると、木々の樹冠での光の奪い合いや、争いに敗れて枯れてしまった枝など、色々なことが見えてきます。調査以前とは森の見え方がまったく違ってきました。
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午後の講座
ティピ裏の雑木林で昼食をとり、午後の講座スタートです。まとめとディスカッションを行いました。
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2日間の講座を通じて得たことを生かして、宿題で取り組んだテーマ「ある森の管理をあなたが任されたらどんな森にしたいですか?その森の100年後の理想の姿を考えてください」という課題について、あらためて考えました。
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最後に、受講生1名に「理想の姿」を発表してもらい、その内容について全員で話し合いました。ここでも様々な意見が出されましたが、その内容は、よりしっかりと、明確になっていたようです。
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講座終了
最後にまとめられた「森の100年後の理想の姿」は、宿題のときには漠然とした内容だったものが、より具体的で、明確なものになっていました。例えば「四季を感じられる森にしたい」というものだったのが、「高木:コナラ、ミズナラ・・、亜高木:コブシ、コハウチワカエデ・・、低木・・・」と、樹種名まで加えられるようになっていたり、また、「全体の何%を間伐し、原生状態のときに見られたであろう樹種を導入する」など。この差が2日間の講座の成果なのだと思います。
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2日間お疲れ様でした。参加者の皆さんは新たな知識を身につけた反面、「知らないことがいかに多いか」ということにも気づかされたのではないでしょうか。でも、それはとても大切なことですよね。
人と自然の研究所は、今後も受講生の役に立つ講座を開催していきたいと思います。
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